歯科材料・器械
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原著
可視光線重合型含フッ素系軟質レジンに関する研究(第1報)—メタクリル酸フルオロアルキルモノマーの検討—
大江 陽一郎門磨 義則今井 庸二
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1990 年 9 巻 2 号 p. 257-264

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抄録

フッ素系ポリマーであるフッ化ビニリデン, ヘキサフルオロプロピレンよりなる共重合体, またはフッ化ビニリデン, テトラフルオロエチレン, ヘキサフルオロプロピレンよりなる共重合体と, 4種類のメタクリル酸フルオロアルキルモノマーを組み合わせた新しい可視光線重合型の軟質レジンを試作し, 軟質裏装材料としての応用を考慮しつつその理工学的性質を検討した.水に対する接触角は90度以上となり, エステル側鎖を長くしフッ素をより多く導入する程高くなった.硬さは最も軟らかい組合せでは硬度50(JIS A)以下になった.10週間の吸水率は全体に3〜4.5%程度であった.溶解率は0.1〜0.3%, モノマー溶出率も0.2%以下と非常に少なかった.従来の軟質材料と比較して, ほぼ同等かそれ以上の物性のものが得られた.

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© 1990 一般社団法人 日本歯科理工学会
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