抄録
TiにAl, Cu, Niを添加した二元合金を作製し, アノード分極, 自然電極電位, 分極抵抗, 変色, 腐食減量, 添加元素溶出量について添加元素の濃度との関係を調べ, Ti合金の耐食性を評価しようと試みた.(1)TiにAlを5〜50at%添加した場合, Al濃度の増加と共に耐食性は向上する.しかし10at%以上の添加は孔食が発生しやすくなると予測された.(2)TiにCuを5〜70at%添加した場合, 耐食性はCu濃度の増加と共に低下し, 特に50at%以上で顕著に腐食し易くなるものと考えられた.(3)TiにNiを5〜70at%添加した場合, 50at%がTiの耐食性を大きく損なわずに添加できる限度と考えられた.