歯科材料・器械
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原著
歯科用チタン合金の耐食性に関する研究—Ti-Ai, Ti-Cu, Ti-Ni系合金について—
小田 豊船坂 満住井 俊夫
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1990 年 9 巻 2 号 p. 314-319

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抄録
TiにAl, Cu, Niを添加した二元合金を作製し, アノード分極, 自然電極電位, 分極抵抗, 変色, 腐食減量, 添加元素溶出量について添加元素の濃度との関係を調べ, Ti合金の耐食性を評価しようと試みた.(1)TiにAlを5〜50at%添加した場合, Al濃度の増加と共に耐食性は向上する.しかし10at%以上の添加は孔食が発生しやすくなると予測された.(2)TiにCuを5〜70at%添加した場合, 耐食性はCu濃度の増加と共に低下し, 特に50at%以上で顕著に腐食し易くなるものと考えられた.(3)TiにNiを5〜70at%添加した場合, 50at%がTiの耐食性を大きく損なわずに添加できる限度と考えられた.
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© 1990 一般社団法人 日本歯科理工学会
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