人間工学
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原著
繁忙感とメンタルワークロードとの関係に関する実験的検討
彦野 賢篠原 一光松井 裕子
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2015 年 51 巻 4 号 p. 248-255

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抄録

高い安全性が求められる職場で働く職員の間で,しばしば「繁忙感の高さが業務の品質に影響した」との声が聞かれる.職員の感じる繁忙感の意味を明らかにし,業務品質の向上および事故の未然防止のための方策を検討することは重要である.そこで本研究では,繁忙感と関係が深いと考えられるメンタルワークロード(MWL)の概念に着目し,両者の関係を調べた.実験では事務作業を模擬した課題を用い,繁忙感に最も影響すると先行研究で示唆された,業務密度感因子を構成する4つの要因の下で課題を遂行し,それぞれで繁忙感とMWLを測定した.その結果,繁忙感とMWLは強い相関関係にあることが明らかとなった.さらにMWLの下位尺度の中では,時間圧力の他にフラストレーションが繁忙感を高めることが示された.本研究結果は,繁忙感を軽減する方策検討の一助になると考える.

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© 2015 一般社団法人 日本人間工学会
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