人間工学
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脳性麻痺者の知覚・判断能力に関する一考察
西口 宏美齋藤 むら子尾関 守佐藤 馨
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1993 年 29 巻 1 号 p. 19-24

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抄録
脳性麻痺者の知覚・判断能力について検討するために, 色彩, 文字, 図形に関する知覚・判断機能検査を作成し, 脳性麻痺者25名を対象に実施した. 被測定者の属性は障害等級1級もしくは2級, 痙直型もしくはアテトーゼ型に分類される. その結果, 上肢動作評価を含む機能評価指数には障害等級間および病型間で差がみられ, それぞれ1級群, 痙直群が高い能力を示した. また, 機能評価指数とADL (日常生活動作) 評価との間には高い相関があることが判明した. また, 全作業時間より上肢作業所要時間値を除いた知覚・判断時間値については, 等級間においては差がみられ1級群が長い時間値を示したものの, 病型間においては差は認められなかった.
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© 一般社団法人 日本人間工学会
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