抄録
体外循環中の脳波測定は,脳虚血の指標としてモニタリングされることもあるが,一般的には行われていないのが現状である。そこで今回我々は,通常の脳波測定より客観性,定量性および認識性に優れていると思われるマッピング脳波測定を,体外循環施行例に対し行った。対象は1994年7月に,心房中隔欠損直接縫合術を行った2症例である。結果は,体外循環回路内に金属アースを組み込むことにより,ノイズ成分を除去することができ,良好なマッピング脳波の測定が可能であった。体外循環を行った時のマッピング脳波の電位は,体外循環開始直後に上昇し,体外循環終了と共に,体外循環開始前の状態に速やかに復帰した。今回測定を行った,パワースペクトル図は,通常脳波に比べて認識性に優れた脳波モニタリング法であると考えられた。