体外循環技術
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当施設における補助循環
― チーム医療における臨床工学技士の役割―
西分 和也尾嶋 良恵木下 昌樹新田 功児和田 英喜
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1996 年 22 巻 2 号 p. 86-90

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抄録

今回我々は,過去当施設において1991~1995年に行った,PCPS22例において,臨床工学技士の役割を中心に検討を行った。22例の内訳は,心臓手術後LOS7例,心臓手術前使用9例(3例は術前および術後使用),肺梗塞1例,急性心筋梗塞4例,心筋炎2例,肥大性心筋症1例,胎便吸引症候群1例であった。22症例中PCPSを離脱し得たのは10例であり,うち8例は救命することができた。新生児(胎便吸引症候群)および小児(心筋炎)の症例も2例経験したが,ローラポンプを使用して補助を行ったため,通常の遠心ポンプを使用した場合とは異なり,回路・プライミングなど工夫を必要とした。また,臨床工学技士がPCPSを行う上で,当院では開始より終了まで24時間体制で管理をしており,今後より多様化するPCPSに対して,過去に行った経験を生かして,より高度な専門的知識を身につけ,チーム医療に貢献したいと考えている。

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© 日本体外循環技術医学会
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