体外循環技術
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上下限圧の圧力制御を有する心筋保護システムを利用した脳分離体外循環
深谷 隆史目黒 勉木村 壮介
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1998 年 24 巻 2 号 p. 93-96

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抄録
心筋保護用熱交換器と,上限および下限の圧力制御を有する心筋保護システムKIC-01を利用した,脳分離体外循環回路を試作し臨床使用した。予備実験において,SORIN社製VANGUARD,JM S社製HIPEX,GISH社製STRAIGHT SHOTの3種類の心筋保護用熱交換器を用いて流量600ml/minにおける熱交換率を算出,それぞれ0.67・0.56・0.52であり十分な熱交換能を有していた。VANGUARDを用いた脳分離体外循環回路を作成し,臨床3例に使用したが,ポンプ送血でも危険な圧になることなく無事終了した。KIC-01は上下限の圧力制御の設定ができ,監視が容易となり有用であった。また,作製した回路は従来の方法に比べ,回路が簡素化し組立が容易になり,充填量の削減にもつながり有用であった。
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© 日本体外循環技術医学会
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