体外循環技術
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Xコーティング処理による血液適合性
菊地 昭二清水 裕也谷川原 勝史開米 秀樹松浦 健赤坂 純逸田林 晄一
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2003 年 30 巻 2 号 p. 93-96

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抄録
【要旨】体外循環においては様々なコーティング処理をした人工心肺回路が使用されている。体外循環中は血液が人工心肺回路に接触することで,炎症性サイトカインの放出,および補体凝固系の活性化を生じるが,テルモ社が開発したXコーティング処理は,血球や血漿タンパクの吸着および変性を抑制し,血小板活性化を抑えることを可能とした新規ポリマーによる新しいコーティング方法である。今回我々は,比較的侵襲度の高い超低体温脳分離体外循環法を用いた大動脈人工血管置換術で,ノンコーティング人工心肺回路,ヘパリンコーティング人工心肺回路,およびXコーティング人工心肺回路を用い,それぞれの生体適合性を臨床で比較検討した。各回路とも体外循環中の血中O2濃度は高いレベルで推移し,またCO2濃度は適切なレベルを保った。赤血球数,白血球数,血小板数に有意差は認めなかったが,ブラジキニンの生産がXコーティング人工肺回路において有意に抑制された。
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© 日本体外循環技術医学会
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