体外循環技術
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妊娠22週に感染性心内膜炎となり緊急僧帽弁形成術を施行した1例
稲岡 秀隆赤松 伸朗山野 辺基福井 威夫宮本 覚
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2004 年 31 巻 1 号 p. 60-63

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抄録
妊娠22週に甲状腺機能亢進症を合併した感染性心内膜炎を発症し,僧帽弁に疣贅と逆流を認めたため緊急僧帽弁形成術を施行した。体外循環は胎児への悪影響を極力抑えることを考慮し,常温で高灌流量(灌流指数4.0L/min/m2)にて行ったが,ノルアドレナリンを使用しても灌流圧が60mmHgと低値を示し灌流圧維持に難渋した。しかし,体外循環からの離脱は容易であった。その後,ICU入室後突然胎児心拍聴取できなくなり,胎児の死亡を確認し,翌日,帝王切開手術を施行した。
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© 日本体外循環技術医学会
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