体外循環技術
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小児開心術後IABPを施行した2症例
千葉 二三夫渡部 悟千葉 直樹中川 博視古川 博一俣野 順武田 宏一郎
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2004 年 31 巻 2 号 p. 156-158

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抄録
今回,小児開心術後低心拍出量症候群(LOS)に対し,IABPを施行した2症例を経験したので報告する。症例1は,8歳男児,身長126cm,体重22.2kg,根治術(Double Switch)後人工心肺からの離脱が困難となり.V-Aバイパスへ移行した。ICU入室後,徐々に血行動態不安定となったため,翌日IABP7Fr12ccのバルーンを左大腿動脈より4mm人工血管を用い側枝を作製後挿入,開始した。また症例2は,1歳9ヶ月女児,身長85.7cm,体重13.2kg,根治術(VSD,ASD,PA plasty)後ICUに入室。徐々に血行動態不安定となり,翌日IABP5.5Fr5ccのバルーンを上行大動脈より4mmの人工血管を用い側枝を作製後挿入,開始した。結果は循環動態が安定し,カテコラミンの減量,術中の過剰な水分も除去され,心機能の回復,改善が得られ,2症例ともIABPからの離脱が可能となった。しかし,現在小児に対するIABPの使用経験も少なくIABPカテーテル,挿入部位,駆動装置など小児特有の問題を抱えている。今後,デバイスの改善,およびこれらの問題点を十分に考慮することが重要であると考えられた。
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© 日本体外循環技術医学会
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