抄録
【要旨】低侵襲で持続的に心拍出量測定可能な食道エコー的心拍出量測定装置(アロウジャパン社製Hemosonic100)と,サーモダイリューション・カテーテル観血的心拍出量測定装置(バクスター社製Vigillance)を使用し,動物実験にて,大量出血モデルを作り血行動態のパラメーター測定,項目は心拍数,血圧(収縮期/拡張期),肺動脈圧(収縮期/拡張期),肺動脈楔入圧,中心静脈圧(平均),体温(肺動脈),心拍出量,SvO2,EtCO2を測定し比較検討した。その結果は,出血量の体重に対しての度合20%と40%で有意な差は40%脱血時に見られ,HemosonicとVigillanceとでは,持続的に心拍出量を測定可能な装置としてHemosonicが血行動態の急激な変動にも追従し,実験のモニターとして適切な測定結果を出力し有効であったと考えられた。