てんかん研究
Online ISSN : 1347-5509
Print ISSN : 0912-0890
ISSN-L : 0912-0890
3年以上の発作抑制期間を経て再発したてんかん患児 (者) の臨床的検討
立花 泰夫関 亨山脇 英範鈴木 伸幸木実谷 哲史前沢 真理子山田 哲也清水 晃山崎 徹夫五十嵐 鉄馬池田 稲穂
著者情報
ジャーナル フリー

1986 年 4 巻 2 号 p. 127-134

詳細
抄録

A. 3年以上発作が抑制されたのちに再発したてんかん患児 (者) 20例について, 臨床的検討を行った。
1) 思春期以降に再発する例も多く, 原発全般てんかんが13例と過半数をしめていた。
2) 再発の推定要因として怠薬が重要で, 疲労, 精神的緊張, 月経などが関与していると考えられる症例もあった。
3) 再発前にてんかん波が再出現した例は3例にすぎず, 脳波により再発を予知することは難しいと考えられる。
B. 3年以上発作が抑制されたてんかん患児 (者) 221例を発作抑制後平均5年9ヵ月経過を観察したところ再発を14例に認め, 再発率は6.3%であった。

著者関連情報
© 日本てんかん学会
前の記事 次の記事
feedback
Top