実験社会心理学研究
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原著論文
恋愛関係は関係外部からのソーシャル・サポート取得を抑制するか
―サポート取得の排他性に及ぼす関係性の違いと一般的信頼感の影響―
相馬 敏彦浦 光博
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2007 年 46 巻 1 号 p. 13-25

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抄録

本研究において我々は,排他的なサポート関係に影響する要因について検討した。
 一般的信頼感(山岸,1998)と,進化論的な理論的枠組みとから,我々は次のように予測した。恋愛関係に所属する者は,個別的な信頼感の影響を統制しても,関係の外部からのサポート取得を抑制するだろう。また,これらの関連は,一般的信頼感の低い者に顕著に認められるだろう。
 以上の仮説を検証するために,我々は136人の大学生を対象とした調査を行った。仮説は支持された。一般的信頼感の高い者は,個別的な信頼感を発展させた恋愛関係であっても,その外部にサポート取得することができた。同様の結果は,個別的な信頼感の高い,もしくは低い異性との友人関係では認められなかった。これらの結果は,一般的信頼感の低い者が,恋愛関係に所属したときに,多様なソーシャル・サポート・ネットワークを形成することが困難であることを示唆する。最後に,所属する関係によって,資源交換のされやすさが異なる可能性について考察された。

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© 2007 日本グループ・ダイナミックス学会
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