日本教育工学会論文誌
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中学校の校内教育支援センターの運営をめぐる教師の葛藤と教師間の共通理解の構築
宇佐美 健古屋 礼史藺牟田 未央今野 貴之
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論文ID: S48095

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Abstract

本研究の目的は,中学校の校内教育支援センターの運営にかかわる教師の葛藤及び,教師間の共通理解の構築に向けた要因を明らかにすることである.対象とする公立中学校に所属する教師8名に対してインタビューを実施した.また,推進する立場である筆者間で相互にインタビューを実施した.質的に分析した結果,校内教育支援センターの運営をめぐって支援に対する信念の衝突という葛藤が生じていることが明らかになった.教師間の共通理解の構築に向けた要因として,推進する教師が周りの教師を巻き込んでいくために自己の信念を伝達したこと,教師が生徒の前向きな変化を実感したことの2つがわかった.

References
  • 安藤知子 (2005) 教師の葛藤対処様式に関する研究. 多賀出版
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  • 文部科学省 (2023) 誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策 (COCOLOプラン). https://www.mext.go.jp/content/20230418-mxt_jidou02-000028870-cc.pdf (参照日 2024.03.06)
  • 岡井鴻介, 梶井芳明 (2021) 教師の指導に関する信念についての研究の概観と展望. 東京学芸大学紀要, 72:129-139
  • 佐藤郁哉 (2008) 質的データ分析法:原理・方法・実践. 新曜社
 
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