日本教育工学会論文誌
Online ISSN : 2189-6453
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早期公開論文
早期公開論文の5件中1~5を表示しています
  • 佐藤 秀昭, 佐藤 桂輔, 澤畑 博人, 神野河 彩子, 片岡 隆史
    論文ID: 49102
    発行日: 2026/10/20
    [早期公開] 公開日: 2026/09/09
    ジャーナル フリー 早期公開

    本研究では,生成AIがハルシネーションを発生し得る特性を前提とし,生成AIを批判的に利用するため,「誤り」を含む確認問題と解説資料を学習者に作成させ,それらを説明・共有させる授業方法の提案と実践を行った.「誤り」には,生成AIの出力に含まれ得る誤情報と,学習活動の中で学習者が扱う誤情報(学習者の理解不足や誤解に基づく誤情報と学習者が意図的に含めた誤情報)を含む.さらに,本研究の条件下で,短期的な確認テスト及びアンケート指標において,学習効果が生成AIを活用しない場合と比較して統計的に有意に低下するかどうかを検討した.アンケート,確認問題の作問数,および確認テストの結果を分析したところ,学習効果を計測する観点では,少なくとも統計的に有意な低下は確認されなかった.一方で,作問数は有意に増加した.この結果は,生成AIの活用が学習者の作問・説明活動を支援し得る可能性を示唆するものであった.

  • 井関 文一, 川勝 英史
    論文ID: 49156
    発行日: 2026/10/20
    [早期公開] 公開日: 2026/09/08
    ジャーナル フリー 早期公開

    情報系と看護系の両学部を擁する国内の大学において,2023年度より両学部1年生約400名を対象に「プログラミング入門」を実施している.本科目では,初学者がWebブラウザのみで利用できるよう,MoodleとJupyterHubを連携させたシステムを導入している.本システムではLTIカスタムパラメータを活用し,Moodle上の授業設定をJupyterHub側のコンテナ起動条件や課題提出制御に反映する.本研究では,先行研究で開発したシステムを3年間運用し,その過程で明らかになった課題提出管理,安定稼働,および採点効率化に関する課題に対して改善を行った.さらに,初学者が構文記述の負担を抑えながら試行錯誤できる学習環境を実現するため,ビジュアルプログラミング環境「JupyterLab-Broccoli」およびタートルグラフィックス機能を拡張した.本稿では,これらの機能拡張および改良について詳述する.

  • 岡田 有司, 渡邉 文枝
    論文ID: 50037
    発行日: 2026/10/20
    [早期公開] 公開日: 2026/09/02
    ジャーナル フリー 早期公開

    本研究は教養教育における授業選択理由が授業経験にどのような違いを生じさせるのか,そして授業選択理由や授業経験が教養教育を通じた学修成果にどう影響するのかを検討することを目的とした.大学1~3年生2872名のデータ分析の結果,授業選択理由である「自律的選択」「周囲からの影響」は「アクティブ・ラーニング」「授業意図の明示」の授業経験の多さと関連する一方,「単位取得の容易さ」はそれらの経験の少なさ,「伝統的講義」の経験の多さにつながっていた.学修成果との関連については,授業選択理由では「自律的選択」が全ての学修成果の指標とポジティブに関連しており,重要な要因であることが明らかにされた.授業経験については「アクティブ・ラーニング」だけでなく「授業意図の明示」も学修成果の向上に重要であることが示された.

  • 上岡 伸, 三沢 良
    論文ID: 49154
    発行日: 2026/10/20
    [早期公開] 公開日: 2026/07/01
    ジャーナル フリー 早期公開

    研究の目的は,教員が職場で行う自己調整学習において,他者から協力を得ることで学習を調整する方略,すなわち社会的調整方略の構造を明らかにすることと,そのプロセスにグループウェアの利用頻度が関係しているかを検討することである.公募型Web調査により587名から有効回答が得られ,因子分析の結果,受け持つ児童生徒への指導の改善・充実を目標とした自己調整学習においては,同僚教員のほか事務職員やスクールカウンセラーなど複数の専門職の協力を得て,社会的調整方略が実行されていた.また,多母集団同時分析によるパス解析の結果,グループウェア利用頻度の高い教員ほど社会的調整方略を行う傾向にあり,その関係は学校組織の協働的風土とチーム学習の文化によって媒介されることが示唆された.

  • 視点取得を支援原理として
    入澤 充, 杉山 昂平, 山内 祐平
    論文ID: 49126
    発行日: 2026/10/20
    [早期公開] 公開日: 2026/06/29
    ジャーナル フリー 早期公開

    本研究では,高等教育におけるダイバーシティ推進の一環として,大学生を対象に,マイノリティに連帯するマジョリティである「アライ」の育成を行う教育プログラムを開発した.先行研究では,偏見低減とマジョリティの特権に立ち向かう意志の向上の両立が困難であるという課題が指摘されていた.そこで本研究では,両者の両立を可能にする支援原理として視点取得を採用し,動画で視聴したマイノリティ当事者の語りを他の参加者に伝える「証言」を核とした教育プログラム「証言的対話」を設計・実施した.事前・事後の効果測定の結果,偏見低減およびマジョリティの特権に立ち向かう意志の双方において有意な向上が見られた.また,参加者を対象としたインタビューデータの分析からは,「証言的対話」の設計の妥当性が示された.このことから,「証言的対話」が先行研究上の課題の解決に有効であることが示唆された.

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