総合病院精神医学
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原著
東京都立小児総合医療センター児童・思春期精神科に身体治療目的に緊急入院した患者の臨床的検討
小澤 いぶき宮崎 健祐田中 哲市川 宏伸黒田 安計
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2012 年 24 巻 3 号 p. 222-229

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抄録

背景:東京都立小児総合医療センタ-児童・思春期精神科(以下当科)は,2010年3月の開院後より小児精神科救急を導入している。今回,診療開始から1年間に当科へ緊急入院した患者の統計および,そのなかで身体合併症治療目的に緊急入院となった患者の統計を集計したので報告する。対象と方法:2010年3月から2011年3月までの1年間に,当科へ緊急入院した患者について診療録に基づき統計をとり,そのなかから身体合併症目的に入院した患者について検討した。診断にはICD-10を用いた。結果:開院後1年間で当科に緊急入院した患者総数は122名で,診断としては統合失調症が最も多く,次いで多かったのが発達障害圏であった。このうち,身体合併症治療目的での緊急入院は6名であった。考察:統合失調症に次いで多かった発達障害圏の患者の入院治療は,その特性理解と,それをふまえた対応が求められる。小児精神科の緊急入院が可能な医療機関が限られているなか,そのような患者の身体合併症治療における当科の役割および,他科,他院や関係機関との連携についての検討を行った。

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© 2012 一般社団法人 日本総合病院精神医学会
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