総合病院精神医学
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総説
てんかんと精神障害
─気分障害と精神病性障害を中心に─
山田 了士
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2014 年 26 巻 1 号 p. 37-47

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抄録

てんかんのある人にはさまざまな精神症状が高頻度に合併し,彼らの生活の質に大きな悪影響をもたらすのみならず,てんかん治療医にとっても困難な問題となるものである。これらの精神症状は,発作との時間的関連やてんかん治療との関連で分けて考えることが臨床的に有用である。この総説では精神医学的合併症のうち,気分障害と精神病性障害を中心に臨床的特徴と治療について紹介する。精神科医は自身でてんかんの治療はしなくても,psycho-epileptologyとでも言うべき方法論をもって,てんかんの精神医学的問題に対して積極的な診療をしていくことが望まれる。

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© 2014 一般社団法人 日本総合病院精神医学会
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