総合病院精神医学
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総説
総合病院精神医学における心理職への期待と養成教育への要望
─精神科医の立場から─
赤穂 理絵
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2017 年 29 巻 3 号 p. 222-228

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抄録

公認心理師法公布とチーム医療推進によって,総合病院に勤務する心理職の増加が期待される。本稿では,総合病院において心理職に求められる業務と,総合病院での業務遂行のために重要と思われる学習項目についてまとめた。総合病院で心理職に求められる業務は,精神科外来・病棟における心理検査,心理療法,心理教育のみならず,リエゾンコンサルテーションにおける心理的介入,スタッフのメンタルケア,心理相談など多岐にわたっている。なかでも近年は,精神科リエゾンチームをはじめとする,様々なチーム医療への参加が要請されている。このような総合病院における業務を遂行するためには,主要な精神疾患についての学習はもとより,総合病院で対象とすることの多い器質性・症状性精神障害について特に学んでもらいたい。また,総合病院という医療機関の枠組みを理解し,他の医療職種との連携・協働についての学習も必要と考える。

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© 2017 一般社団法人 日本総合病院精神医学会
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