総合病院精神医学
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総説
集中治療領域におけるpost-intensive care syndromeとPTSD
布宮 伸
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2019 年 31 巻 2 号 p. 153-159

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抄録

集中治療を受け生存退院した患者には,身体的機能障害ばかりではなく,心的外傷後ストレス障害,抑うつ,強度の不安感などの精神疾患・精神症状や長期認知機能障害を発生する患者が高率に認められ,退院後の生活の質の低下を招いているという問題が表面化してきており,集中治療領域の新たな課題として注目されている。Post-intensive care syndrome(PICS,集中治療後症候群)と呼ばれるこれらの病態は,一般社会的にも一般医療界にもまだ認知度は低く,すでに海外ではその啓蒙が盛んに行われている。しかし本邦においては,PICSの認知度は未だ不十分と言わざるを得ず,実態調査すらほとんど行われていない。PICSに対する対応は,集中治療医と精神科専門医の密接な協力が必須であり,多くの精神科専門医にPICSの実態を知っていただくべく,概説を試みた。

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© 2019 一般社団法人 日本総合病院精神医学会
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