総合病院精神医学
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経験
一般病棟の看護管理者が報告する身体拘束最小化の看護
桐山 啓一郎松下 年子
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2022 年 34 巻 2 号 p. 159-168

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抄録

目的:病棟看護管理者への質問紙調査から一般病棟で身体拘束最小化のために実践されている看護を明らかにする。方法:一般病棟の看護管理者に所属病棟の身体拘束状況と身体拘束最小化活動に関する質問紙調査を実施した。結果:1病棟あたりの平均入院患者数は40.5人で,平均身体拘束数は9.6件であった。身体拘束を終了するためのカンファレンスは,毎日開催か週1回開催に偏っていた。看護体制,夜勤体制,カンファレンス頻度と身体拘束数の間に関連性は認められなかった。身体拘束最小化活動は【離床センサーの活用】,【看護師が居る場所での見守り】,【不必要なルート類の除去】などが行われていた。考察:看護師らはより侵襲性の低い方法で身体拘束最小化に努めようとしていると考えられた。身体拘束最小化のためには,患者のニーズを丁寧にアセスメントする必要があると考えた。

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© 2022 一般社団法人 日本総合病院精神医学会
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