抄録
症例は大球性貧血のために入院した73歳男性で, 3年前に胃体上部の胃平滑筋肉腫 (最大径11cm) のため胃全摘術, 1群リンパ節郭清が行われていた. 腹部computed tomographyで膵尾部から脾門部腹側に造影剤で増強する7cm径の腫瘤を認め, 平滑筋肉腫の再発と診断した. 手術は左第8肋間の胸腹連続切開下に脾, 膵体尾部横隔膜, 横行結腸, 肝外側区域, 再建空腸と食道下部を合併切除し, 再発巣を切除した. 食道空腸吻合部には, 術前診断できなかった1.5cm大の再発巣を認めた. 再発の原因として, 膵尾部から脾門部のものは剥離面に腫瘍が遺残したための局所再発であると考えた. また, 吻合部の再発は切除再建時の腫瘍細胞の散布, implantationが原因である可能性もあると推察した.