2000 年 7 巻 p. 5-36
日本では、老人保健対象者の医療費のうち、約64%が、各医療保険者からの拠出金によってまかなわれている。各保険者の老人1人当たり医療費(その保険者に加入する老人保健対象者が支出した医療費をその保険者に加入する老人保健対象者数で割ったもの)は、拠出金額の決定のためにきわめて重要な変数である。本論では、健康保険組合のデータを用い、個々の健保での老人1人当たりの医療費の決定要因、およびそれが健康保険料率に与える影響について分析した。分析結果は、老人1人当たり医療費には健保間で大きな差があり、また、それが高い組合では健康保険料率が高く設定される場合もあることを示している。