頭頸部癌
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基礎
Cyclin A1遺伝子のメチル化プロファイリングとmolecular markerとしての有用性
徳丸 裕羽生 昇藤井 良一角田 晃一藤井 正人
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2006 年 32 巻 4 号 p. 410-416

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抄録

DNAのメチル化に代表されるエピジェネティックな変異が癌の発生において注目されている。我々はCyclin A1遺伝子のメチル化について頭頸部癌をはじめ各種癌を対象に検討した。頭頸部癌,肺癌,食道癌,大腸癌,前立腺癌,膀胱癌,乳癌,肝癌の細胞株および臨床サンプルを用い,Bisulfiteシークエンス法およびQuantitative methylation-specific PCR(QMSP)を用いてメチル化の検出を試みた。細胞株におけるメチル化の有無とmRNAの発現は相関していた。また原発巣の検討においても高い頻度でメチル化が認められた。しかしながら末梢血液ではメチル化はほとんど検出できなかった。以上の結果より頭頸部癌をはじめとして多くの癌においてCyclin A1のDNAメチル化が重要な働きをしている可能性が示唆されたが,molecular markerとしての有用性についてはさらなる検討が必要と考えられた。

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© 2006 日本頭頸部癌学会
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