薬史学雑誌
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バイオ医薬品の品質評価技術の進歩と国際調和:国立医薬品食品衛生研究所生物薬品部 30 年の歩みに焦点を絞って
森本 和滋日向 昌司石井 明子
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2020 年 55 巻 2 号 p. 169-178

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抄録
目的:国立医薬品食品衛生研究所・生物薬品部の 30 年の歩みを,品質評価法の研究開発と国際調和の視点から調べた. 方法:生物薬品部の歴史は,国立医薬品食品衛生研究所報告よりバイオ医薬品の承認情報は,生物薬品部のウェブサイトより,また ICH ガイドラインの情報は,PMDA のウェブサイトより収集した. 結果と考察:第 1 期(1989-1998) 20 品目のバイオ医薬品が承認された.従来動物を用いたバイオアッセイの代替法としての HPLC 法の検討,蛍光体支援糖鎖電気泳動法を用いて r-hEPO 糖鎖パターンを解析し,分子多様性を解析する方法を開発した.ICH ガイドライン Q5B と Q5C が調和した.1993 年には,三局方間(欧州薬局方,日本薬局方,米国薬局方)オープン会議,バイオ医薬品規格基準のハーモナイゼーションが開催された.第 2 期(1999-2008) 35 品目のバイオ医薬品が承認された.MS たとえば LC/ESI-MS を用いて,r-hEPOの糖鎖構造を解析する方法を開発した.ICH 品質ガイドライン,Q5A(R1),Q5D,Q6B,Q5E が調和した.第 3 期(2009-2018) 82 品目のバイオ医薬品が承認された.抗体医薬品の不均一性を LC/MS カラムスイッチ法で調べる方法を開発した.ICH ガイドライン「医薬品のライフスタイルマネジメント」Q12 が合意に達した.わが国のバイオ医薬品の特性解析と品質管理の最近のトピックス,たとえばモノクローナル抗体についても検討した.
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© 2020 日本薬史学会
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