日本健康開発雑誌
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原著論文
入浴後皮膚乾燥と入浴中塗布化粧品の保湿効果
早坂 信哉後藤 康彰栗原 茂夫
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キーワード: 入浴, 皮膚乾燥, 化粧品, 保湿
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2018 年 39 巻 p. 1-5

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抄録

背景・目的 入浴は身体に対する利点も多いが、入浴後の皮膚乾燥が指摘されていた。本研究は、保湿化粧品の無塗布状態で入浴前後における角層水分量の変化を観察し、さらにこの保湿化粧品を塗布することによる入浴時の皮膚の保湿効果を明らかにすることを目的とした。

方法 同一被験者内ランダム化比較試験を行った。20-49歳の女性14名に40℃の湯に7分間全身浴をさせ、左右の前腕に無作為で一方に保湿化粧品を塗布しさらに3分入浴させた。浴後1分~60分までの間、経時的に両側の前腕の角層水分量を測定し、無塗布の対照側で入浴前後の角層水分量の推移を観察した。加えて保湿化粧品の塗布の有無で角層水分量を比較した。

結果 無塗布の対照側では入浴で急速に角層水分量が増加したのち急速に減少し出浴10分を過ぎると入浴前値程度になった。保湿化粧品を塗布すると浴後1分~60分までの間のすべての測定値で無塗布と比較し角層水分量が有意に増加した。

考察 保湿化粧品は入浴後の皮膚の乾燥を防ぐ一定の効果があると考えられた。

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