抄録
本研究では,少年院のマインドフルネスプログラム構成および指導体制について検討を行った。専門の講師の関与が少なく日常では瞑想実習のみ行われている少年院でのプログラムにおいて,参加した少年のうち一定期間実習を行った52名の少年を対象として調査を実施した。その結果,質的側面においてはマインドフルネスについての理解や継続的な意欲が窺えたものが約27%に留まり,約73%の者は消極的あるいは意欲の減退が観察された。また,量的視点においては長期間実習継続した群においても効果が観察されなかった。以上から,このような条件でプログラムを実施する際の課題として,対象者の理解や動機づけを促進し,実習困難者を把握してサポートすること,職員がマインドフルネスについての声掛けを行うなどして体験を共有できるよう働きかけること,さらには外部講師が定期的に遠隔で職員をバックアップすること,などにより日々のマインドフルネス実習継続をサポートする仕組みを充実させることが課題として浮かび上がった。