抄録
本研究では,脱中心化と職場での応用に焦点を当てたマインドフルネスプログラムを企業の安全衛生委員6名に対し実施し,企業規模での導入可能性について意見を求めた。本プログラム参加前後で,参加者の日本語版Mindful Attention Awareness Scaleや日本語版セルフコンパッション反応尺度の点数の向上が見られた。また質的分析の結果,企業規模でプログラムを実施する際には,スモールステップで達成感を得やすいプログラム構成であることが有効となる可能性が示された。また,瞑想やワークの体験に先だって,マインドフルネスの利点や効果や目的をわかりやすく説明し納得を得ることが企業導入においては重要であると示唆された。合理性が求められる産業領域においては,既存プログラムで見られるような「頭で理解できなくても瞑想を続けてみることが大切」といった説明は受け入れられ難いと考えられる。