超音波医学
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総説
肝移植における超音波診断
菅原 寧彦幕内 雅敏
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2006 年 33 巻 2 号 p. 183-193

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抄録

1990年に始まった生体肝移植は年々症例が増加傾向にあり, 日常医療として定着した感がある. 肝移植医療において, 超音波は第一選択として使用すべき診断・治療ツールである. ドナー肝切除では術中に肝静脈の走行を確認する必要がある. 移植後の肝動脈, 門脈血栓症, 胆管合併症は肝壊死, 肝膿瘍, 移植肝不全につながる重篤な合併症である. グラフト周囲の腹水がドレナージされず, 貯留していることもある. このような合併症を早期に診断するには, 超音波検査が有効で, 早期の治療・グラフト生着率の上昇につながる. 本稿で生体肝移植ドナー・レシピエントに行っている超音波検査を紹介する.

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© 2006 一般社団法人 日本超音波医学会
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