超音波医学
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総説
医用超音波イメージング技術の最前線
千原 國宏
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2006 年 33 巻 4 号 p. 463-471

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抄録

医用超音波イメージング技術は, 非侵襲性と実時間性に優れた動的な情報のイメージング技術という特徴を生かし, 人体内の臓器や腫瘍の形態, 血流動態を音響インピーダンス分布として可視化する手軽な手法となっている. 超音波イメージングの基本は反射式センシング技術にあり, 送波信号としての超音波, 反射体の性質, 受波した信号の処理方法など, 多様な工夫が可能であることから, 鮮明度や解像度が不足という欠点を抱えながらも, 医用超音波イメージング機器は, X線CT (X線透過係数の分布)・MRI (構成元素の分布)・核医学イメージ (吸収・代謝・循環の分布) と並ぶ代表的な医用イメージング機器の地位を確保している. 本総説では, 医用超音波イメージング技術の最前線として注目されている三つの技術, 「鮮明な画像を得る技術 (ハーモニックエコー)」「診やすい画像にする技術 (バーチャルエコー)」「e-Japan実現に向けた未来技術 (ユビキタスエコー)」を紹介する.

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© 2006 一般社団法人 日本超音波医学会
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