超音波医学
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総説
超音波の生体作用研究に関する最近の進歩 ‐アポトーシスから遺伝子応答まで‐
近藤 隆古澤 之裕Mariame Ali Hassan小川 良平趙 慶利田渕 圭章高崎 一朗
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2011 年 38 巻 3 号 p. 221-230

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抄録

放射線や磁場とならび画像診断に必須の手段として発達してきた超音波であるが,近年の分子生物学やマイクロバブル製剤技術の発展と共に,分子診断や分子標的治療に向けた新たな視点から,超音波の応用が期待されるようになってきた.超音波の主な生体作用についても,一過性の小孔形成が明らかとなり,アポトーシス誘発も知られるようになってきた.また,遺伝子発現が変化することから,骨折治療への超音波治療が注目されるようになってきた.この総説では,超音波治療応用を目指し,当研究室で行われた研究成果をもとに,超音波の生体作用に関する最近の知見,1)超音波による遺伝子導入,2)アポトーシス,3)遺伝子応答,4)遺伝子発現の制御,5)薬物治療への展開などについて概説する.

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© 2011 一般社団法人 日本超音波医学会
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