超音波医学
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特集「産婦人科超音波の新技術」
スペックルトラッキング法を用いた胎児心室壁運動解析
宮越 敬田中 守
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2016 年 43 巻 3 号 p. 467-476

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抄録
スペックルトラッキング法は,スペックルを含む“領域”をBモードのフレームごとに検索し,組織局所の運動を追跡する技術である.成人ではスペックルトラッキング法により得られる心臓組織局所のVelocity,StrainおよびStrain rateが疾患の病態評価に応用されている.スペックルトラッキング法は超音波角度非依存性であるため,胎児心臓の動態解析も行われてきた.これまでの研究により,正常胎児におけるVelocity,StrainおよびStrain rateの情報が集積し,胎児心室動態の特徴が明らかになりつつある.今後,疾患児を対象としたスペックルトラッキング解析を行うことにより,疾患の病態生理について新たな知見が得られるものと期待される.
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© 2015 一般社団法人 日本超音波医学会
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