2019 年 46 巻 4 号 p. 321-325
腹部超音波検査において肝内結節を描出した際に,鑑別診断を行うために肝腫瘤の超音波診断基準があり,報告システムとして腹部超音波検診判定マニュアルがある.いずれも国内では汎用されていたが近年国際的なレポートシステムとしてLI-RADSが提唱され,その中でも腹部超音波検査を対象としたUS-LIRADSが報告された.2018年のアメリカ肝臓学会(AASLD)の肝細胞癌診療ガイドラインの診断アルゴリズムにおいてLI-RADSが用いられており,サーベイランスにUS-LIRADSが重要な役割を担っている.今後はこれらの診断能について検証が重要となる.