超音波医学
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特集「Ultrasound diagnosis of breast non-mass abnormalities Including diagnosis with other modalities」
乳腺における非腫瘤性MRI検出病変のセカンドルック超音波診断
何森 亜由美國分 優美
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2026 年 53 巻 3 号 p. 153-163

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抄録

磁気共鳴画像法(magnetic resonance imaging:MRI)で新たに検出される病変は,初回超音波検査ではカテゴリー2または3の病変である場合が多い.セカンドルック超音波(second-look ultrasonography:US)においては,微量の分泌物貯留を伴う乳管拡張病変,単一の短い乳管拡張病変,5 mm未満の嚢胞様病変,8 mm未満の乳腺症様病変,および非常に不明瞭な病変も対象病変となり,変形している乳房でこれらを同定することは通常よりも困難になると考えられる.現在,MRI検出病変のセカンドルックUSの適応に関する明確な統一基準は存在しないため,正確な比較は不可能であるが,最近の研究によれば腫瘤と非腫瘤性病変のMRI検出病変の比は7:3であり,悪性病変の比率はそれぞれ約30%であると報告されている.2012年頃までは,US同定率は約70%であり,US非同定病変にMRIガイド下生検を行うとわずかに悪性病変が認められた.したがって,USで同定されなかった病変はフォローアップするべきという見解もあれば,MRIガイド下生検を実施すべきという見解もある.しかし最近,セカンドルックUSのランドマークに周囲の解剖学的構造を使用することで,同定率は87~99%まで上昇しており,これらの悪性病変の割合はMRIガイド下生検の報告と同様である.さらに,ハイリスク乳癌に対する最近のサーベイランスではMRI検出病変のUSによる経過観察も推奨されている.本レビューでは,MRI検出病変に関する文献について考察し,周囲の解剖学的構造をランドマークとしたMRIセカンドルックUSの観察法について述べる.

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