超音波医学
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原著
甲状腺血流評価におけるvascularity Indexの有用性:バセドウ病と無痛性甲状腺炎の鑑別に関する検討
西川 紗世, 西原 永潤, 大下 真紀, 山岡 博之, 宮内 昭, 赤水 尚史
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2026 年 53 巻 5 号 p. 303-308

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抄録

【目的】Canon Aplio i800に標準搭載されたVascularity Index(VI)を用い,甲状腺中毒症におけるバセドウ病と無痛性甲状腺炎の鑑別に有用な血流値のカットオフ値を明らかにすることを目的とした.【対象と方法】2023年6月から2025年2月までに当院を初診し,未治療でRI検査および超音波検査にてVIを施行した甲状腺中毒症348例(バセドウ病319例,無痛性甲状腺炎29例)を対象とし,日本甲状腺学会が策定した甲状腺疾患診断ガイドライン2024(2024年改訂)に基づき鑑別診断した.VIを用いて甲状腺血流値(%)を算出し,ROC解析によりカットオフ値を求めた.【結果】バセドウ病と無痛性甲状腺炎の血流値中央値はそれぞれ13%,3.1%であり,バセドウ病で有意に高値であった(p<0.001).ROC解析により平均血流値のカットオフ値は8.3%(AUC 0.927,特異度100%)であり,約10%が鑑別の目安と考えられた.一方,血流値10%未満のバセドウ病症例も35%存在した.【結論】VIは甲状腺血流を定量的に評価でき10%以上あれば無痛性甲状腺炎は否定できる.一方で,軽症のバセドウ病に関しては血流値のみで判断せず,血液検査や他の検査所見と合わせた総合的評価が重要である.

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