超音波医学
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症例報告
超音波検査が診断に有用であったPaget-Schroetter症候群の1例
小林 朋佳, 土井尻 遼介, 今野 未菜, 武田 貞徳, 伊藤 祐希, 渋谷 ゆう紀, 高橋 健, 宇沼 香奈, 山口 枝里子
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2026 年 53 巻 5 号 p. 309-314

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抄録

上肢深部静脈血栓症は深部静脈血栓症の中でも稀であり,本症例ではその一つであるPaget-Schroetter症候群を超音波検査で診断し得たので報告する.症例は37歳女性,超音波検査に従事する臨床検査技師である.X年5月に肩こりの左右差,5月下旬より左上肢の軽度しびれ,腫脹および前腕の色調変化を認めた.超音波検査にて左鎖骨下静脈血栓を指摘され受診.既往歴・家族歴に特記なく,D-dimer 0.53 μg/mLで血栓性素因を認めなかった.direct oral anticoagulant(DOAC)にて一時血栓は消失したが,その後同部位で再発を2回認めた.X+1年9月の再評価でRoosテスト陽性.超音波検査にて上肢挙上時,左肋間隙で左鎖骨下静脈が明らかに圧迫され血流停滞を呈し,血栓形成部位と一致していた.体位変換に伴う血流変化を動的に評価できたことから,胸郭出口症候群を背景としたPaget-Schroetter症候群と診断し得た.造影CTでも同所見を確認した.現在,外科的治療は行わずDOAC継続で経過観察中である.

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