論文ID: JJMU.R.167
超音波診断装置の大きな特長は,生体内臓器をリアルタイムに観察できることである.カラードプラ法を用いれば血流を動画像で観察でき,また造影剤を用いれば,臓器内の微小血流も高いフレームレートで観察できる.近年,超音波診断の新しい技術として注目されているshear wave elastographyは,臓器の硬さに関して定量診断を行う手法であり,臓器を振動させその過渡的な動きを計測する方法は,時間分解能の高い超音波診断の特長を活かした技術であるといえる. 本稿では,超音波shear wave elastographyの原理とその応用について概説する.