超音波医学
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リハビリテーション領域における運動器エコーの意義
服部 惣一小山 稔大内 洋
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ジャーナル 認証あり 早期公開

論文ID: JJMU.R.39

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抄録
運動器エコーは静的な構造の把握のみならず,リアルタイムで動的な評価を可能とするツールである.本稿ではこのツールがリハビリテーションにおいてどのような場面で応用可能かを提示する.リハビリテーションの領域では,視診,触診,経験に頼った評価が主流である.運動器エコーは,これらの項目を補完する新たな指標の一つとなり得る.それによって筋力強化の効果判定や,病的な構造や動作の同定といったリスク管理がより正確なものになる.また,視覚的なバイオフィードバックを可能にするため,筋電図や他の画像装置と比較してより簡便で非侵襲的に,運動制御の方法を対象者に伝えることができる.運動器エコーはこのような簡便性に強みを持つが,一方で検者依存性が高く客観性に問題があるといわれる.本稿では運動器エコーが持つこの弱みも勘案し,先行研究において正確性や信頼性の高いと認められた方法を提示するよう留意する.リハビリテーションにおいて扱う頻度が高い大腿四頭筋や体幹筋といった筋・筋膜における運動器エコーの使用方法を紹介する.さらには,腰椎や内側膝蓋大腿靱帯などの骨・靱帯に対する運動器エコーのリハビリテーションにおける有用性についても言及する.
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© 2014 一般社団法人 日本超音波医学会
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