日本看護倫理学会誌
Online ISSN : 2434-7361
原著論文
看護師の道徳的効力感に関連する倫理教育プログラムにおける専門看護師による倫理調整・相談に関する支援内容の明確化
梅田 節子花房 由美子森田 幸子丸山 浩枝稲垣 聡石原 逸子
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2024 年 16 巻 1 号 p. 20-29

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抄録

本研究は、看護師の道徳的効力感に関連する倫理教育プログラムにおけるCNSの具体的な支援内容を明らかにし、CNSのコンサルテーションおよび倫理調整の役割を考察することを目的とした。研究方法にはアクションリサーチを導入し、参加看護師とCNSとの看護実践の会話内容による逐語録を質的記述的に分析した。その結果【参加者の気がかりから問題の本質に導く】【参加者の能力を見極め実現可能な教育方法を選択する】【倫理課題解決の方略を提案する】【リソースを活用し調整する】【参加者のエネルギーに配慮しながら支援し、実現に導く】【参加者の強みを引き出し自信につながる実践を実現させる】の6カテゴリーが見出された。CNSの支援は、参加看護師の自己効力の形成を促し、倫理的意思決定および倫理的実践に影響を与えたことが考えられ、本プログラムにおけるCNSの倫理調整とコンサルテーション役割の重要性が示唆された。

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© 2024 日本看護倫理学会
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