2021 年 19 巻 1 号 p. 31-40
本研究の目的は、協働学修、ICTを活用した授業を受講した学生の評価から学修効果と課題を明らかにすることである。看護大学3年生152名を対象に協働学修の技法である「シンク=ペア=シェア」「スリー=ステップ=インタビュー」を12時間設定した。学生5 ~ 6名を1チームとし、教員1名が6グループを担当した。協働学修を取り入れた学修評価を、主体的な学修の取り組みなどを問う調査項目10 問設定し、その回答を、「非常にそう思う」から「思わない」の4段階とし、加えて自由記載を設けた。回答率は73.7%で、調査項目の「非常にそう思う」「そう思う」を合わせた回答率はすべて80%以上であった。自由記載の記録単位は118あり、6カテゴリーが形成された。協働学修の学修効果は一定の成果が得られた反面、複数教員担当制の欠点、他学生により学修効果が左右されることが課題として示された。