抄録
本研究では、家族介護者が認知症カフェを利用する為に必要な情報とその入手方法を分析することを目的とした。対象は、A県で認知症カフェを利用したことがある認知症高齢者の家族介護者9名で、平均年齢は64.8歳、介護歴は1年から9年であった。家族介護者が認知症カフェを利用する為に必要な情報として、大きく3つのカテゴリ【運営状況】、【具体的活動内容】、【アクセスの容易さ】が抽出された。本研究の対象者9名中7名が認知症ケアに関する専門職から情報を入手していたが、その家族介護者が望む情報の入手方法としては、日常生活に密着した回覧板・折り込みチラシ・新聞や市報・インターネット・張り紙や看板を求めていた。その結果から、家族介護者にとって簡単で、かつ家族介護者自身の生活スタイルに適した情報入手方法の必要性が示唆された。