職業をもつ高血圧症患者の日常生活行動の改善に向けた自己管理

抄録

本研究は職業をもつ高血圧症患者の日常生活行動の改善に向けた自己管理について明らかにすることを目的とした。職業をもつ血圧の安定している本態性高血圧症患者7名に対し、半構成的面接法を実施した。インタビュー内容を分析した結果、日常生活行動の改善に向けた自己管理として、7カテゴリー［仕事によって生じる生活リズムの変化に対し、工夫した対処行動をとる］［仕事と組み合わせた運動を実施する］［自己管理行動を習慣化する］［自身の身体に対して関心をもつ］［血圧を意識した食生活をする］［からだの負担を軽減するための行動をとる］［家族の支援を受け、日常生活に取り入れる］が抽出できた。以上より、職業をもつ高血圧症患者が日常生活行動を自己管理していくためには、仕事をもつ日常生活の中に血圧安定のための必要な行動を取り入れていくことができるように支援することが重要であることが示唆された。