日本鳥学会誌
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総説
高病原性鳥インフルエンザを視野に入れた我が国の野生鳥獣救護の在り方
牛根 奈々
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2026 年 75 巻 1 号 p. 35-48

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抄録

我が国の傷病鳥獣救護は,自治事務で運営されている.傷病鳥獣救護を所管する省庁は目的を明確に示しておらず,海外のWildlife rehabilitationと比較すると体制や高病原性鳥インフルエンザへの対応に差異がある.これまでにも我が国の傷病鳥獣救護は人と野生動物をめぐる問題に関連して,その意義に疑問が投じられてきた.本稿では,高病原性鳥インフルエンザを踏まえた傷病鳥獣救護の在り方を考察する目的で,我が国と海外の傷病鳥獣救護で明らかになっている事項を紹介し,我が国で考慮されていない事項を整理した.従事者の健康を守りながら防疫を遂行するには,傷病鳥獣救護を省庁が目的と最低限の基準を明確化することが必要であると考えられる.

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