薬剤疫学
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企画/我が国における新しい real world data 活用の潮流
2 .DeSC データベースの概要と臨床疫学・薬剤疫学研究への活用
岡田 啓康永 秀生
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2022 年 27 巻 1 号 p. 11-18

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抄録

リアルワールドデータを用いた研究は近年,世界的に急速な発展を遂げている.日本においてもさまざまなリアルワールドデータが整備されつつある.リアルワールドデータの類型の一つである保険データベースには,公的なデータベースである匿名レセプト情報・匿名特定健診等情報データベース(NDB)の他に,いくつかの商用データベースがある.本稿では,2020年にDeSC ヘルスケア株式会社が新規に構築したDeSC データベースについて解説する.DeSC データベースの特徴として,国保・健保・後期高齢者のレセプト情報・特定健診情報を含む点が挙げられる.本稿では,DeSC データベースの母集団代表性に関する先行研究を引用し,その概要を説明する.また,DeSC データベースを用いて,保険者種類別にいくつかの疾患の有病率を記述する.さらに,DeSC データベースの臨床疫学・薬剤疫学研究への活用について言及する.

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© 2022 日本薬剤疫学会
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