日本小児血液学会雑誌
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中枢神経系単独再発をきたした小児急性リンパ性白血病の治療経験
工藤 寿子近藤 勝稲葉 淳堀部 敬三
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1999 年 13 巻 2 号 p. 91-95

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抄録
1960年代以降, 化学療法に頭蓋放射線照射や髄注を組み合わせることにより, 小児急性リンパ性白血病 (以下ALL) の中枢神経系 (CNS) 再発率は著しく減少している.しかし, 現在も約5-10%のCNS再発が認められており, その治療法はさまざまである.今回, われわれは, 1986-1993年に孤立性CNS再発をきたし, 当科に入院した小児ALL4例の治療法を検討し, 報告した.全例, 標準危険群ALLで, 初回CNS予防は, メソトレキセート (MTX) の点滴とMTXとハイドロコーチゾン (HC) の髄注を行った.他院で照射を受けた1例を除く3例で, 頭蓋照射は併用せず, 初回寛解持続期間は24-56カ月であった.CNS再発時の治療は, 全身化学療法とMTX, シタラビン, HCの3者L髄注を行い, 照射を併用した.2例は第2寛解を維持し, 2例にCNS再々発を認めた.自家骨髄移植を1例に行い, 4例とも無病生存中である.
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