2018 年 2 巻 論文ID: 2018-021
医療教育において,FD(Faculty Development)の重要性が再認識されている.社会が変わり,教員が果たす役割が大きく転換してゆく中,6年制になって10年余を迎えた薬学部の教育を行う上に,FDが不可欠であると認識している大学がほとんどであるにもかかわらず,いざ実施しようとすると,数多くの困難に直面する.本稿では,本学薬学部が今まで実施してきたFD活動を振返り,平成27年度から実施している改訂コアカリキュラムの実施を視野に入れ,FDとは何かという定義,FDの成果(アウトカム)は何か,そしてどのように評価し次回に繋げるかなど,多くの問題を提案し共有したい.
本稿は,平成29年9月,名古屋で開催された第2回日本薬学教育学会の「シンポジウム5」で紹介した内容をまとめたものである.