薬学教育
Online ISSN : 2433-4774
Print ISSN : 2432-4124
ISSN-L : 2433-4774
原著
「ピアサポート(先輩学生による実習支援)プログラム:1年次基礎実験実習の支援」の実践
―グループワークのファシリテーション導入による学修効果の検討―
栗尾 和佐子木下 将吾小倉 力斗出納 いずみ永田 実沙上田 昌宏串畑 太郎安原 智久曽根 知道
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2020 年 4 巻 論文ID: 2020-032

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抄録

本学では1年次基礎実験実習に2年生が支援・指導を行うピアサポートを実施している.2018年度より,実習終了後に行っていた実習内容の口頭試問を廃し,2年生がファシリテーターを務めるグループワークを導入した.グループワーク導入により,2年生にもたらす教育効果を実習支援後のレポートのSCAT法による分析結果とルーブリックによるパフォーマンスの自己評価より検証した.また,1年生の実習に対するパフォーマンスにもたらす効果を,2年生が1年生をルーブリックで評価した結果を用いて,2017年度と2018年度を比較した.その結果,グループワークのファシリテーターを務めた2018年度の2年生は2017年度と比べて,指導方法を考えて実行する課題発見・問題解決能力,行動力が養われ,教育への意識が向上することが示された.また,2018年度の1年生はグループワークを通じて,実習についての思考や課題発見・問題解決能力が養われることが明らかとなった.

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© 2020 日本薬学教育学会
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