COVID-19の拡大は大学教育の形態を変化させ,オンライン授業が多くの大学で導入された.本学では,2019年度より1 年次生に対しSGDを取り入れた「多職種連携と社会貢献」のプログラムを実施したが2020年度以降のオンライン化の中で,本プログラムもSGDを取り入れた学習方略を継続するため,オンラインでのSGDを選択した.しかし受講生がオンラインSGDにおいて対面SGDと同様の満足度,理解度が得られるかについての報告はなかった.そこで我々は,2021年度1年次生に対するオンラインSGDと2019年度の対面SGDの授業評価を比較し,オンラインSGDの効果を検証した.授業に対する満足度は両群で大きな差は見られなかった(p = 0.131).理解度は対面SGD受講生よりもオンラインSGD受講生が高いスコアをつけた(p = 0.004).知識習得を目的とするSGDについては,オンラインSGDが対面SGDよりも効果的であった.学習方略を検討する上でオンラインSGDは1つの選択肢となりうることが示唆された.