2025 年 9 巻 論文ID: e09006
放射性医薬品の取り扱いについてはガイドラインが示され,調製の責任者として薬剤師の指名が求められているが,教育の現場をみると全国の薬学部において非密封の放射性物質を学生に扱わせる実技を行っているところは少なく,教育の不足が指摘されている.このような背景の中,東邦大学薬学部は非密封放射性物質の基本的な取り扱いや放射線防護などを身に着けることを目的として,3年生の秋学期に放射薬品学実習を開講し,実習の実施記録を残してきた.今回2014年から2023年に行ったアンケート調査を解析したところ,実習選択者は非選択者と比較して,放射性医薬品の取り扱いに関する意識に違いがあることが明らかとなった.