日本公衆衛生看護学会誌
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研究
自治体に勤務する保健師の活動経験の実態と「活動の成果を見せる行動」との関連
長野 扶佐美小出 恵子岡本 玲子
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2022 年 11 巻 2 号 p. 108-116

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抄録

目的:自治体に勤務する保健師の活動経験の実態と「活動の成果を見せる行動」との関連を明らかにする.

方法:対象は中国地方5県の自治体に勤務する保健師である.基本属性,活動の成果を見せる行動,活動経験(努力経験・省察経験・職場被支援経験)についてMann-WhitneyのU検定,Kruskal-WallisのH検定で分析した.

結果:活動の成果を見せる行動では,経験年数・設置主体・職位のいずれも関連はなかった.努力経験有無別活動の成果を見せる行動得点では,経験あり群がなし群に比較して5分野で有意な差が見られた.省察経験との関連でも同様に有意な差が見られ,職場被支援経験との関連では内省支援,精神支援に有意な差が見られた.

考察:自治体に勤務する保健師の活動の成果を見せる行動の向上には,PDCAサイクルを丁寧に回すこと,省察経験を多く積むこと,職場として内省支援・精神支援ができる環境を整える必要がある.

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