2023 年 12 巻 2 号 p. 128-136
目的:B県A市はCOVID-19の感染が急拡大し,保健所機能がひっ迫する事態に陥った.応援要請を受け,大学教員と大学院生がCOVID-19保健所業務の支援に参加した.保健所と大学が連携する上での課題と今後の示唆について考察することを目的とした.
方法:地元の医療・看護系5大学の教員と看護系大学院生計64名が2021年3月中旬より約1ヶ月半支援を行った.支援終了後に支援活動の振り返りを行った.
活動内容:他自治体派遣職員と大学教員・大学院生が協力して活動を行うための支援体制を構築し,その維持を図り,業務支援を行った.業務内容は,自宅待機者の健康観察,陽性判明時疫学調査,PCR陽性者が滞在していた施設調査であった.
考察:効果的な支援活動の展開には,業務マネジメントやシフト管理を保健所と相談しながら綿密に行う必要があり,状況変化に応じた支援ニーズへの迅速な対応の必要性が示唆された.